『MR経験者の薬剤師 vol.7』はMRから薬剤師になり、現在は社会人落語家として活躍している
磯矢 毅さんです。
株式会社ツムラ(旧株式会社 津村順天堂)でMR(プロパー)として活躍。
現在は漢方薬も処方せん調剤でも多く見られますが、その普及活動にはツムラさんの存在は
非常に大きなものだったと思われます。
今回は、当時のMR時代や開局の苦労、そして現在に至るまで数多くインタビューさせていただきました。
現役MRから現役薬剤師、そして薬学生さんにも非常に役に立つお話ばかりです
是非、最後までご覧ください。
名前
磯矢 毅(いそや たけし) 1959年 12月 24日生まれ
プロフィール
徳島文理大学 薬学部 卒
株式会社ツムラ(旧 株式会社津村順天堂)にMR(プロパー)として勤務(約7年)
平成元年 有限会社 西華薬局を開設 MRから転職
平成8年 県薬剤師会会営薬局開設時に管薬として勤務
その後、3店舗薬局を経営。友人に1店舗譲渡
現在2店舗その他薬剤師として勤務
現役職:地域薬剤師会会長
県薬剤師会常務理事
趣味
落語、ゴルフ
MRとしての所属機関・主な担当地域・施設
期間 昭和57年4月~ 平成 元年2月(約7年)
担当地域
神戸市西地区・播州地区・丹波地区
神戸市長田区須磨区垂水区西区 明石市 三木市 小野市
MR時代に思い出に残る実績や経験は??
当時、主要7品目(小柴胡湯 補中益気湯 柴朴湯 柴れい湯など)のコンクールが毎年行われ、7年間で2回30位以内に入賞。
二度、中国上海へ研修旅行に行った。MR(プロパー)約700名。
MR時代にお世話になったDrはいますか??
はい。そのDrから処方箋をうけるようになりました。
Point
さすが漢方のツムラ。研修旅行は中国なんですね!!
漢方はどの専門科のDrも使う機会があり幅広い営業活動が必要です。
その中で上位を目指すにはかなりの製品知識と、幅広い柔軟なDrとのお付き合いがあったのは間違いないでしょう
薬剤師への転職を決めたきっかけについて教えてください
漢方は、医局すべての医師が同時に処方するようなことは、まれであります。
逆にいうと、Dr.一人一人にきめ細かなフォローを行い、漢方薬に興味を持っていただき、漢方に精通した医師を我々が育てていく感覚で、接していきます。
濃厚濃密な関係を築くため、当時は様々な勉強会を紹介し、同行していました。
そんな中、私を気に入っていただいた医師が開業するときに、声をかけていただき、同時に開設する運びとなりました。
当初、漢方に関しては、アドバイザー的な立場でしたが、1年で知識の量と質とも越えられました(笑)
処方する側、臨床経験は、やはり偉大です!!
重要
最近のMRは自社品の対象領域が全領域というケースは少ないのではないでしょうか?
自分でどのタイプのDrに漢方薬をアプローチしていくのかを考えることもセンスが必要なのでしょう。
MRでの経験が薬剤師として活かされたことについて教えてください
会社には申し訳ないのですが、漢方薬局を開局するためのスキルとして、漢方製剤の会社を選択しました。
保険薬局の考えは入社当時はなかったのですが、これからの薬局の流れとして保険調剤は主流になると思い、保険と漢方の両輪で始めました。
幸い、神戸勤務だったため、中国天津との交流も盛んで、中医学に基づく煎じ薬の処方も勉強できました。
Point
薬剤師の中でも漢方薬の知識には大きな偏りがあります。保険調剤メインの薬剤師では処方せん漢方しか知識はないのが現実です。
目標があって会社を活用するのも人生の一つの手段です。大きな声では言えませんが・・・(笑)
転職後、薬剤師になり苦労したことがあれば教えてください
まず、調剤経験が全くなく1週間だけ知り合いの薬局で研修をしただけで、開設管理薬剤師になってしまい、患者さんへの説明の仕方などが戸惑いました。
でもそんなことは、持ち前の営業トークもあり、一か月もすれば直ぐに慣れました。
分業率がまだ10数%の時代でしたので、門前の医師との依存度は、ほぼ100%に近い感じでした。
まさしく運命共同体・・・
医師との疎通が大変重要で、処方せんも月3,000枚以上応需し、経営的には順風満帆でした。
その後、平成7年の神戸淡路大震災により、店舗が半壊。間もなく再開はしたのですが、医師とのトラブルもあり、医師の知人の薬剤師に譲渡。震災から1年後に地元の薬局に勤務することになりました。
トラブルの内容については、この紙面ではお伝えできませんので、個別にお話します。
いつでも管理人の加納を通じて連絡してください(笑)
重要
この文章を読んでいただいてもわかるように、本当にいろんな経験をされています!!
自分の力ではどうすることもできない、自然災害も経験されており、磯矢さんの経験談は非常に貴重です。
裏話についてはサイトでは載せれないので、気になる方、いつでも個人的にご相談おまちしております!!
PR情報(社会人落語家 井筒家 磯七)
神戸時代から社会人落語を始めました。大阪千日前が主な活動拠点です。
入門は、昭和60年。最初は、古典落語を演じていたのですが、薬剤師という職能を活かして、最近は健康落語を創作して、県内各地で講演活動を行っています。
私の場合は、30分健康落語で、あとの1時間はおくすり講座です。
昨今、薬剤師や薬局の職能アピールが不可欠になってきています。
身近なところで様々な質問疑問をお受けして、日々の業務や薬剤師会に、少しでも活用・貢献できるように研鑽し、活動しております。『こんな薬剤師が一人くらいいても、いいかなぁ』と思いつつ、楽しんでいます。
続けていたおかげで、医師会や歯科医師会、行政、地域自治会などの依頼が増えました。(昨年は年間35回)
これからもライフワークとして続ける所存です。
最後に、現在、人を使う立場になりましたが、すべての従業員とその家族がいつまでも楽しい生活と職場が続くことが私の願いです
今後も努めていきたいと思っています。
モットーは、『笑いは心のくすり』
未来のMRファーマシストにアドバイスがあれば一言
チャンスはそうない。そのチャンスに気付くかどうかは、あなた次第です。
【編集後記】
本当に貴重なお話をたくさん聞かせていただきました。
そして、どの話にもすべてしっかりオチをつけていただけるサービス精神。
薬剤師であり落語家魂も合わせもつMRファーマシストです。
薬剤師の仕事は自分のお店だけではなく、地域貢献できる活動をすることが
本来の職能だということを改めて勉強させていただきました。
これからもユーモアあふれる服薬指導の薬剤師と社会人落語家の
2足のわらい(じ)を続けて活躍されていくのを楽しみにしております。
うーん・・上手くおとすのは大変難しいことです・・・
それではお後がよろしいようで。。。
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